講師紹介

■県民公開講座

脳科学者、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチー 茂 木 健一郎 先生
講師 直木賞作家 
山本一力(やまもと いちりき)氏
講演テーマ 「読むこと、書くこと、生きること」
■講演内容

新聞配達から始まり、幾度もの転職を重ねて今小説を書いています。知的好奇心や学ぶ気持ちがあれば、どんなことからでも知力を得ることができます。私の中では読むこと、書くことは、生きることにつながっていると思っています。

 

■略歴

昭和23(1948)年、高知県に生まれる。
昭和41年、都立世田谷工業高等学校電子科を卒業。
会社員を経て平成9年、「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。
平成12年に初の単行本「損料屋喜八郎始末控え」を上梓。平成14年には 「あかね空」で第126回直木賞を受賞。

その他主な著書 「だいこん」「峠越え」「辰巳八景」「ジョン・マン(波濤編・大洋編・望郷編・青雲編)」 最新刊は「桑港特急」(文藝春秋社刊)

東京都江東区在住。

 

■主な著書
「損料屋喜八郎始末控え」    文藝春秋 2000年
「大川わたり」   祥伝社 2001年
「あかね空」    文藝春秋 2001年 第126回直木賞
「蒼龍」    文藝春秋 2002年 第77回オール讀物新人賞
「欅しぐれ」   朝日新聞社 2004年
「だいこん」  光文社 2005年
「峠越え」   PHP研究所 2005年
「辰巳八景」  新潮社 2005年
「背負い富士」   文藝春秋 2006年
「銀しゃり」  小学館 2007年
「ジョン・マン 波濤編・大洋編・望郷編・青雲編」 講談社 2010・2011・2012・2013年
「べんけい飛脚」  新潮社  2014年
「桑港特急」    文藝春秋社  2015年1月

 

■特別講演Ⅰ

参議院議員 谷亮子(たにりょうこ) 
講師 東北大学 大学院 歯学研究科
分子・再生歯科補綴学分野 教授 江草 宏 先生
講演テーマ 「再生歯科医療の現状と展望」
■講演内容

再生医療とは,体の組織の一部にできた自然治癒が見込めない欠損を,適切な「生体材料」,「生体活性因子」あるいは「細胞」を用いることで,自然治癒力を引き出して回復に導く治療の総称です。従って,既存の歯科材料だけでは自然治癒力を十分に引き出すことができない症例では,細胞治療(移植)によって患部の治癒力を高め,失った組織を再生する技術に期待が寄せられています。

近年,私たちの体の細胞にわずか数個の遺伝子を導入することでその記憶を初期化し,どんな細胞にもなるという人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作り出す技術が発見されました。この技術によって,それぞれの患者の細胞から万能細胞を作ることが可能になるため,その医療への応用が期待されています。山中伸弥教授のノーベル賞受賞もあり,メディアでも何かと話題となるこのiPS細胞。私たち歯科医療従事者にとって身近なものとなり得るのでしょうか?

私たちの研究グループは,歯肉を用いることで,容易に質の高いiPS細胞が作製できることを見つけました。また,特定の薬剤がiPS細胞の欠点である造腫瘍性を抑制することを発見し,この薬剤を用いてiPS細胞の腫瘍化を回避しながら骨再生を促すことを動物モデルで可能にしています。

採取が容易な歯肉から作製されたiPS細胞は,将来的にはさまざまな組織の再生医療への応用が期待されるだけでなく,患者の体質の違いを考慮した新たな歯科医療技術の開発に有用なツールとなる可能性も秘めています。

本講演では,歯科領域における再生医療の変遷と最先端の技術を概説し,これまでの私たちの研究内容を中心に,iPS細胞に期待されている近未来の歯科医療技術について,夢のあるお話をしてみたいと思います。

 

■略歴
1972年 広島県に生まれる
1998年 広島大学歯学部卒業
1999年 香港大学歯学部口腔生物学講座研究助手
2002年 広島大学大学院歯学研究科修了(歯学博士)
日本学術振興会 特別研究員
UCLAワイントロープ研究所 客員研究員
2004年 大阪大学大学院歯学研究科 
歯科補綴学第一教室助手
2007年 同助教
2012年 東京理科大学 客員研究員
広島大学歯学部 非常勤講師
2014年 大阪大学歯学研究科 招聘教員
東北大学大学院歯学研究科 
分子・再生歯科補綴学分野 教授,現在に至る

 

■主な受賞
2002年 国際歯科研究学会(IADR)
Edward H. Hatton Award 第1位
2004年 IADR Arthur R. Frechette Research Award 第1位
2005年 日本補綴歯科学会 課題口演優秀賞
2010年 大阪大学歯学部 弓倉学術奨励賞
2011年 大阪大学功績賞
2012年 IADR Distinguished Scientist Award
2013年 大阪大学総長奨励賞

 

■特別講演Ⅱ

東京歯科大学教授臨床検査病理学講座教授 井上孝先生
講師 日本大学
歯学部摂食機能療法学講座
教授 植田 耕一郎 先生
講演テーマ 「健康長寿を目指す“かかりつけ歯科医”の考え方と手法~診療所を核にした高齢者歯科治療とリハビリテーション~」
■講演内容

超高齢社会の日本では、健康長寿の実現に向けてさまざまな模索が続けられています。 平成18年に介護保険の改訂と地域支援事業が導入されたときに、具体的な施策として、運動器の機能向上、栄養改善、そして口腔機能の向上支援という3つの柱がたちました。高齢者介護予防施策に「口腔」という文言が入ったことは画期的なことでした。口腔における摂食機能を維持している限り、寝たきりや介護の重度化を予防でき、健康長寿がはかれることが公に認められたのです。

人生90年の時代にあって、摂食機能を維持していくことはなかなか難しいことです。歯科は健康な人の健康を維持・増進する“健康医学・予防医学”としての側面と、ひとたび病気にかかったり事故に合ったりした場合の“治療の医学”としての側面があります。さらに障害の医学(リハビリテーション医学)の理念を導入することで、超高齢社会の歯科医療を体系立てることができます。

急性期を脱して回復期から維持期(生活期)に至る過程で摂食嚥下障害の主な対象は、脳血管障害、認知症、パーキンソン病へと移っていきます。長期慢性疾患となれば機能改善というよりも、日々変わらない快適な時を積み重ねていくことが目標になることもあるでしょう。「生活」という視点をもって診療にあたると、自ずと多職種が協働する構図が出来上がります。そこで、今回は以下について検討いたします。

1. 摂食嚥下リハビリテーションの考え方と手法

2. 地域で健康発信する歯科診療所の役割

3. 訪問診療の始まりと多職種間での歯科の立ち位置

4. 21世紀超高齢社会における健康感

私は、病院勤務ですが、診療所、施設、あるいは在宅等の現場で御活躍中の方々と実践的な話し合いの場となれば幸いです。

 

■略歴
昭和58年3月 日本大学歯学部卒業
昭和62年3月 日本大学大学院歯学研究科修了(歯学博士取得)
昭和62年4月 日本大学歯学部助手
平成2年6月 東京都リハビリテーション病院 医員
平成11年4月 新潟大学歯学部加齢歯科学講座 助教授
平成16年4月 日本大学歯学部摂食機能療法学講座 教授
平成26年9月 日本大学歯学部付属歯科病院 副病院長
 
平成17年度 厚生労働省介護予防検討委員会 口腔機能の向上支援マニュアル研究班
主任研究者
平成18,19,20年度 厚生労働省「介護予防継続的評価分析等検討委員会」委員
平成19年度 「介護予防給付の栄養改善,口腔機能の向上支援の実施に関する研究」
主任研究者
平成20年,21年度,22年度 「摂食・嚥下機能改善のための補助具に関する研究」主任
平成18年度,21年度,24年度  「口腔機能向上支援マニュアル(改訂版)」研究班長 現在に至る
   
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 副理事長,認定士
老年歯科医学会 認定医,指導医,常任理事
日本口腔リハビリテーション学会 理事
 
愛知学院大学歯学部非常勤講師
神奈川歯科大学非常勤講師
奥羽大学客員教授
■主な著書
【関連著書】
1. 植田耕一郎:脳卒中患者の口腔ケア,医歯薬出版,2008第4刷
2. 植田耕一郎:患者説明用・教育用ビデオ 要介護高齢者の摂食・嚥下リハビリテーションと口腔ケア,デンタルダイアモンド社,2001年.
3. 植田耕一郎編 他2名:口と歯の病気マップ,医歯薬出版,2003年.
【一般書】
1.植田耕一郎:「長生きは唾液で決まる」 講談社α新書,2014年7月22日
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近畿北陸地区歯科医学大会事務局

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