ごあいさつ

 

第74回近畿北陸地区歯科医学大会を「デジタルテクノロジーが拓く歯科医療の未来」をテーマに大阪の地で開催できることは誠に光栄であり、全国からご参集いただいた皆様と関係各位に対して心から感謝申し上げます。コロナ禍の影響を受け、3年振りの対面開催となりますが、万全の感染対策を講じて参加者の安全確保に努める所存であります。

今大会前半の特別講演1においては、デザインエンジニア/東京大学 大学院情報学環・生産技術研究所 山中俊治教授から「Designing Body 補綴から身体拡張へ」と題して、また、特別講演2では、加藤勝信 厚生労働大臣から「コロナ禍乗り越え、新たな時代に」と題した講演をいただきます。さらに、後半には会員対象講演が3題予定されており、1では大阪歯科大学有歯補綴咬合学講座 柏木宏介主任教授から「デジタルテクノロジーが拓く新しいクラウンブリッジ治療」、2では大阪府開業 河村達也先生から「デジタルテクノロジーが拓く新しいインプラント治療」、3では東京都開業 荒井昌海先生から「デジタルテクノロジーが拓く歯科の未来」と題した講演がそれぞれ予定されています。詳しい内容については抄録をご覧いただきたいと存じますが、どの講演も私たちの視野を広げ、明日の歯科医療を展望することに必ず役立つものとなるでしょう。そして、大会と同会場において「近畿デンタルショー2022」も併催されますので、多くのご参加をお願い申し上げます。

さて、「骨太方針2022」の中に、「生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討」が明記されたように、国民の間に歯科の重要性についての認識が拡がりつつあります。そのような中でも、歯科保健医療に携わる我々歯科医師は歯科医学の進歩・発展に注目し最新の情報に接し、生涯弛まぬ自己研鑽に励み、常に良質で安全な歯科医療を提供し続けなければなりません。また、そうすることが歯科界の明るい未来に繋がるものと確信します。

大阪は長い歴史を持ち、商業の中心であるとともに、独自の伝統と文化を守ってきました。気さくさと笑いと人情に溢れ、若者たちの活気が感じられる街でありますので、どうかお時間が許せば、大阪の街の持つ色々な顔に触れていただければと思います。

結びにあたり本大会が、参加いただいた皆様の明日からの診療に役立ち、新たな視点を提供できる機会となることを祈念してご挨拶といたします。

第74回近畿北陸地区歯科医学大会 大会長
一般社団法人 大阪府歯科医師会 会長
 深田 拓司