ごあいさつ

この度の第70回近畿北陸地区歯科医学大会を兵庫県神戸市で開催させて頂きますことを大変光栄に存じます。

本大会は昭和23年に大阪歯科大学で第一回が開催されています。戦後の混乱のまだ色濃く残る中、我が国は平和的発展を目指し経済国家を目指そうとしている時期で、同時に明治・大正時代からの医事行政も旧態からの根本的な改革を余儀なくされるという時代でもありました。そのような中で、歯科医療・保健の専門団体として歯科界の発展を願って学術大会を開催されたことは大変大きな意義があると思います。

以来69回、歴代の当番会の先生方のご努力で、時局に対応した適切なテーマを取り上げられ、大きな成果と軌跡を残されて参りました。

そして今回第70回という節目の年を迎えました。現在、わが国は高齢化率26.6%という世界一の高齢社会を迎えています。「2025年問題」や「人生100年時代」等が大きな話題となり、政府も健康寿命の延伸を図り、社会保障制度を持続ならしめるために、従来の医療提供体制から、地域完結型の医療提供体制に大きく転換を図っています。このような大きな医療政策の流れの中で歯科医療・保健はどのように対応し、新たな歯科医療をどう展開していくのか真剣に考慮する時期が来ております。

従って、今回のテーマは 「2025」~歯科医療の新たなステージに向けて~ とさせて頂きました。

午前の特別講演には2012年に今上天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀され、心臓血管外科の第一人者である順天堂大学医学部附属順天堂医院院長の天野篤先生をお招きし「いつまでも一途一心 今、医師はどうあるべきか?」と題したご講演を頂きます。

午後はペリオシンポジウムの基調講演として新潟大学大学院教授の吉江弘正先生に「歯周治療 40年で変わったこと」、講演(1)として東京医科歯科大学臨床教授の内山茂先生に「SPTを基本に長期メインテナンスを考える」、講演(2)として福岡県開業の水上哲也先生に「歯周組織再生療法はどう変わって来たか― 術式を中心に―」をご講演頂き、三人の先生によりますディスカッションを予定しております。

健康寿命延伸に向け、ライフステージを通した口腔機能の維持向上は必須のものであります。そのためにも今一度歯周治療について、先生方と共に考えてみたいと思います。多くの先生方にご参加賜りますようお願い申し上げまして、ご挨拶とさせて頂きます。

 

第70回 近畿北陸地区歯科医学大会会長
一般社団法人 兵庫県歯科医師会会長
澤田  隆